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第10回 Gateway to Life Scienceを開催しました

July 16 2024

「Gateway to Life Science」セミナーシリーズは、IRCMSがより市民に開かれた研究所となることを目指して実施しています。セミナーではIRCMSの研究者が自らが取り組む研究内容について非専門家でも理解できるように講演しています。Youtubeで各回のセミナー動画を公開していますので是非ご覧ください。

動画は以下のURLからご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=5bsvQJNcDLE&t=1503s

日時:2024年7月3日
講演者:梅本 晃正 特任准教授
研究室名:造血幹細胞工学共同研究講座

  • 造血幹細胞移植は世界で最初に行われた再生医療であり、現在でも血液がんなどの根治治療として利用されています。
  • 骨髄や末梢血、臍帯血などに血液の源となる造血幹細胞が含まれています。
  • 梅本研究室では造血幹細胞の自己複製分裂の制御メカニズムを解明するために基礎研究を進め、試験管内で造血幹細胞を増幅する技術開発、及び増幅した造血幹細胞を用いた治療法の確立を目指しています。

Q&A:   

Q1. 造血幹細胞移植は血液の癌だけに有効なのでしょうか。
基本的には、血液の病気に使用されますが、固形がんに対する抗がん剤治療後の骨髄機能回復のためにも使用されています。

Q2. 造血幹細胞の移植に関して検討すべきことはありますか?
骨髄移植は全身麻酔を用い、骨に多数の穴を開けるためドナーへの負担が大きいです。

Q3. 造血幹細胞の分化のしくみは?
外部環境の変化や分裂するときのストレス・代謝変化が分化の引き金になっているケースが確認されています。

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パンデミックの経験を通して、私たちは科学に対する信頼について再考することができました。一般的に、大学や研究機関で行われている研究は、多くの人びとにとって必ずしも理解しやすいものではありません。基礎生物学や基礎医学など、私たちの研究所についても同じことが言えます。本セミナーを通じて、全IRCMSスタッフの科学コミュニケーション能力の涵養に努めます。