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[12/20] 第1回 Gateway to Life Scienceを開催しました

March 21 2024

IRCMSでは、「Gateway to Life Science」セミナーシリーズを開始しました。研究スタッフと非研究スタッフがこれまで以上に協力することにより、より市民に開かれた研究所を目指します。パンデミックの経験を通して、私たちは科学に対する信頼について再考することができました。一般的に、大学や研究機関で行われている研究は、多くの人びとにとって必ずしも理解しやすいものではありません。基礎生物学や基礎医学など、私たちの研究所についても同じことが言えます。本セミナーを通じて、全IRCMSスタッフの科学コミュニケーション能力の涵養に努めます。セミナーの内容については、今後Youtube等で公開予定です。

日時:2023年12月20日
講演者:滝澤 仁機構長
研究室名:幹細胞ストレス研究室          

  • 造血幹細胞とは、骨髄の中で赤血球や白血球などをつくっている幹細胞の一種です。
  • 外来細菌・共在菌のバランスに基づく感染・炎症によって造血幹細胞が活性化されるメカニズムについて研究しています。
  • 外来細菌や共在菌のバランスが崩れ、感染や炎症がおこると造血幹細胞の働きが活性化されることがわかっています。
  • 滝澤研究室ではマクロファージという免疫細胞に注目して研究を進めています。

Q&A:             

Q1. 血液検査における炎症は体に悪いですか?
短期的には良いと考えられていますが長期的に炎症が起こると体に悪く、組織を破壊してしまうことがあります。一般的に炎症は体の正常な反応であり、感染や損傷した組織を修復しようとする免疫系の一部ですが、長期間継続する場合は有害な影響をもたらす可能性があります。

Q2. 死んでいく幹細胞はどこにいくのですか?
免疫細胞の一部であるマクロファージによって摂取されます。マクロファージは白血球に分類される免疫細胞であり体内の異物や老化した細胞を食べて除去する役割があります。

Q3. 先生の推している共在菌は?
バクテロイデスです。バクテロイデスは、腸内に生息する微生物の一種です。具体的には、大腸や腸管内でよく見られ、消化器系に重要な役割を果たします。バクテロイデスは、食物の繊維などを分解して、体にとって有益な物質を生成します。また、腸内のバランスを保ち、健康な消化器系を維持するのに役立ちます。

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